社内文書の報告書の例文まとめ|用途・職種・場面別に解説

社内文書の報告書の例文まとめ|用途・職種・場面別に解説
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社内文書としての報告書とは?

社内文書の報告書は、上司や同僚、関連部署に業務内容や進捗、問題点を共有するための文書です。出張、業務、トラブルなどさまざまな用途がありますが、「誰に」「どんな目的で」「何を伝えるか」を明確にすることが重要です。簡潔で要点を押さえた構成が求められます。

社内文書の報告書の基本構成

社内文書の報告書は、誰が読んでも業務の状況や課題が正確に伝わるよう、一定のフォーマットに沿って作成するとよいでしょう。

とくに、冒頭の「要旨」で要点を簡潔に示すことで、読み手の理解を助けます。

本文では、見出しや箇条書きを活用し、視認性の高い構成を意識することが重要です。

標題:例「〇〇プロジェクト週次報告」(15~20字程度)
宛名/差出人/日付
要旨:結果・理由・今後の対応を3行程度でまとめる
本文(詳細)
・見出し
・小見出し
・説明文
・箇条書きや表・グラフを活用
所見(任意):必要に応じて客観的に
添付資料:別紙番号と内容を明記

上記フォーマットで例文を作ってみました。

見本

標題:営業チーム第3週 進捗報告書
宛名/差出人/日付:営業部 部長殿/営業第2課 田中一郎/2025年7月7日
要旨:第3週の新規アポ数は目標比120%を達成。要因はDM反響の増加。来週はアポからの受注率向上施策に着手予定。

本文(詳細)

今週の進捗概要

  • 新規アポイント獲得数:24件(目標20件)
  • 商談実施数:10件
  • 新規見積作成:6件

反響分析(DM配信)

  • 配信件数:1,200件
  • 問い合わせ数:58件(反応率4.8%、前週比+1.2pt)
  • 成約見込み:3件(現在交渉中)

今後の対応

  • 顧客ニーズ別に提案資料を刷新
  • フォロータイミングの標準化を実施予定

所見:顧客の反応から、従来の訴求軸を見直す余地があると判断。マーケティング部と連携して改善を進めたい。

添付資料:別紙1「DM反響分析グラフ」、別紙2「週別アポ進捗表」

【用途別】社内文書の報告書の例文

社内文書としての報告書は、用途によって記載内容や表現方法が異なります。

たとえば、日報や週報は業務の進捗確認が主な目的であるのに対し、クレーム対応やトラブル報告書は事実の正確な伝達と再発防止策の提示が重要です。

以下に、代表的な用途別の報告書例文を紹介します。

日報の報告書

件名:5月1日 日報報告
差出人:営業部 山田太郎
報告日:2025年5月1日

■ 本日の進捗
・商談1件/ABC社:見積提示
・案件フォロー3件:メール送付完了

■ 課題
・ABC社から追加資料の要望あり → 明日対応予定

■ 所見
初回商談ながら関心が高く、丁寧なフォローが必要と感じました。

週報の報告書

件名:5月第1週 業務週報
差出人:開発部 鈴木花子
期間:5/1~5/7

■ 進捗状況
・新機能A:設計完了、実装50%完了
・不具合B:修正+再テスト実施済

■ 課題
・テスト環境の待ち時間発生 → クイック対応依頼中

■ 来週予定
・機能Aの実装完了
・不具合Cの検証開始

■ 所見
テスト環境整備が進めば、効率改善につながる見込みです。

月報の報告書

件名:2025年4月 月次報告
差出人:マーケティング部 佐藤太一
報告日:2025年5月1日

■ 活動内容

  • リード獲得数:200件(前月比+20件)
  • メルマガ開封率:15%

■ 成果

  • 新規案件3件獲得
  • ウェビナー参加者50名

■ 課題

  • 開封率が目標より5ポイント低い → メール文改善施策検討

■ 来月の施策

  • セグメントメール配信
  • ウェビナー継続開催

■ 所見
リード数は順調ですが、質向上のためセグメント戦略が鍵です。

クレーム対応報告書

件名:商品Cに関するクレーム対応報告
差出人:CS部 田中美咲
日付:2025年5月10日

■ クレーム内容

  • 商品C使用後、部品が破損し怪我を負ったとの申告あり

■ 対応経過

  • 5/8 10:00:顧客から電話連絡 → 製品回収手配
  • 5/9:代替品を即日発送

■ 原因分析

  • 部品Eの強度不足が判明 → 社内検査チームで調査中

■ 今後の対応

  • 製造ロット全体を再検査予定
  • 顧客に対し無償交換&謝罪文送付

■ 所見
速やかな対応が信頼回復につながると判断し即時対応しました。

トラブル・事故報告書

件名:5/12 サーバー接続障害報告
差出人:IT支援部 高橋健一
発生日:2025年5月12日 14:30

■ 障害内容

  • サーバーAが応答停止(影響:社内メール全停止)

■ 発生状況

  • 14:30:監視アラート発報
  • 14:35:障害確認 → 再起動作業開始
  • 14:45:復旧完了

■ 原因

  • ディスクI/O処理の急増 → リソース過負荷が推測される

■ 今後の対応

  • モニタリング強化
  • ディスク使用量の上限設定

■ 所見
早期対応で業務への影響を最小限に抑えられました。

【職種別】社内文書の報告書の例文

職種によって報告書の内容や構成は異なりますが、「何を・誰に・どう伝えるか」を意識して、簡潔かつ目的に応じた書き方が求められます。以下は代表的な職種別の例文です。

営業職:商談報告書

標題:第3四半期A社商談報告
宛名/差出人/日付:営業部長〇〇/営業担当△△/2025年7月8日
要旨:A社との商談では、新商品「Xシリーズ」の導入提案を実施。導入前向きの反応を得たが、価格面に課題あり。来週再提案予定。
本文(詳細)

  • 【案件概要】新製品Xシリーズの導入提案(2025年7月5日実施)
  • 【提案内容】性能比較、コスト削減効果、他社事例を提示
  • 【受注見込み】担当者は前向き、決裁者の判断待ち
  • 【課題】単価に対する懸念、競合との比較資料を再提出予定

所見:自分の意見があれば1文(2~3行ほど)

開発職:進捗報告書

標題:〇〇システム開発進捗報告(第5週)
宛名/差出人/日付:開発マネージャー〇〇/エンジニア△△/2025年7月8日
要旨:今週は予定機能の80%を完了。テスト実施済、バグ2件確認。来週で残機能と修正対応予定。
本文(詳細)

  • 【機能別進捗】検索機能・出力機能完了、通知機能未着手
  • 【テスト結果】ユニットテスト通過率95%、重大バグなし
  • 【バグ状況】軽微なUI崩れ2件、再現性あり・修正中
  • 【今後】通知機能実装→結合テスト→レビュー実施

所見:自分の意見があれば1文(2~3行ほど)

人事職:研修報告書

標題:新入社員向けビジネスマナー研修報告
宛名/差出人/日付:人事課長〇〇/担当△△/2025年7月8日
要旨:7月3日実施の研修に新入社員12名が参加。内容理解度は高いが、グループワーク時間が不足。次回は改善予定。
本文(詳細)

  • 【研修内容】名刺交換、敬語、社内連絡の基本
  • 【参加者感想】「実践的でわかりやすい」「時間が短かった」
  • 【改善点】演習時間を延長、講義パートの簡素化
  • 【次回案】講義30分→演習60分の構成で再設計予定

所見:自分の意見があれば1文(2~3行ほど)

総務職:備品購入報告

標題:会議室用モニター購入報告
宛名/差出人/日付:総務部長〇〇/担当△△/2025年7月8日
要旨:会議室用モニターの老朽化により新規購入。コスト比較の上、性能・価格面でバランスの取れた機種を選定。
本文(詳細)

  • 【購入理由】既存モニター故障(画面表示不可)
  • 【見積金額】A社:68,000円/B社:75,000円/C社:60,000円
  • 【コスト比較】C社が最安だが性能面でA社に軍配
  • 【購入決定】A社製品(27インチ、4K対応)を発注済

【場面別】社内文書の報告書の例文

社内報告書は業務の「場面」によって求められる情報が異なります。各シーンにおいて、「目的・時期・結果・次アクション」を盛り込むことが重要です。

会議後

標題:7月度営業戦略会議報告
宛名/差出人/日付:営業部全員/議事録担当△△/2025年7月8日
要旨:2025年度下期の営業方針について合意。各担当者に新KPI設定。来週までに行動計画を提出。
本文(詳細)

  • 【議題】下期営業戦略、重点顧客、売上目標の再設定
  • 【決定事項】重点顧客リストの更新、新KPI導入
  • 【アクション担当&期限】各担当→KPI達成計画提出(7月15日まで)

所見:自分の意見があれば1文(2~3行ほど)

出張後

標題:〇〇地方出張報告(2025年7月1日~2日)
宛名/差出人/日付:営業本部/出張者△△/2025年7月8日
要旨:A社訪問によりニーズ把握と導入意向確認。仕様要望の収集も完了。次回訪問で正式見積提示予定。
本文(詳細)

  • 【訪問目的】製品デモとヒアリング
  • 【訪問先】株式会社A(本社:△△市)
  • 【得られた情報】UI改善要望、新サービスへの関心
  • 【次対応】要望を踏まえた提案書提出(7月12日予定)

所見:自分の意見があれば1文(2~3行ほど)

研修後

標題:〇〇セミナー受講報告
宛名/差出人/日付:上長〇〇/参加者△△/2025年7月8日
要旨:マーケティング施策に関する実務研修に参加。データ分析の新手法を学習。今後の案件で実装予定。
本文(詳細)

  • 【研修内容】SNS広告の効果測定と改善法
  • 【参加者】マーケティング部3名
  • 【得た知見】GA4活用、A/Bテスト設計の具体例
  • 【活用方法】来期キャンペーンにおいて仮説検証導入

所見:自分の意見があれば1文(2~3行ほど)

社内文書の報告書の内容を書くうえでの注意点

社内文書の報告書の内容を書くうえでの注意点は以下の3点です。

  • 内容に相違ないか
  • 内容に不足がないか
  • 内容に重複はないか

基本的に相手は否定的な目線で読むと捉え、都合よく解釈してくれるものではありません。

漏れがないか、相手に伝わるかを意識しながら見直して作成しましょう。

まとめ

この記事では、社内文書の報告書で、実際に使える例文を交えながら、各シーンに対応した書き方を紹介しました。

社内文書の報告書は、用途や職種、場面に応じて構成や内容が異なりますが、基本的な書き方のルールを押さえることで的確に情報を伝えることができます。

報告書作成の際は、相手にとって読みやすく、要点が明確になるよう工夫しましょう。

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